2011年04月21日

イタリアワイン紀行②:ヴィーニイタリーレポート

ロベルト・チプレッソ Roberto Cipresso



ブルネロ造りのヒーロー、ロベルト・チプレッソ氏と初の対面。ラ・フィオリータのブルネロをはじめ、トスカーナを中心に手掛けるワインを色々試飲させていただきました。


ラ・フィオリータを生み出す土壌。

若い醸造家たちとのチームを組み、ロベルトは様々な畑の醸造をサポートしています。



テーブルに並ぶのが、彼らがイタリア全土で手掛けたワインの数々。
担当醸造家が、その土地土地の特徴を感情込めて話してくれ、それぞれの畑の情景が目に浮かんできます。
彼らのワインはどれもブドウのよさが最大限に引き出され、果実味たっぷりで非常に香りだかく、酸は控えめでジューシーな味わいがしっかりとした骨格と共に口の中に広がります。

サンピエトラーナ Sampietrana

プーリアの生産者、サンピエトラーナ。一般的にプーリアというと、プリミティーボ
最も有名ですが、彼らのワインを飲んで、つねにネグロアマーロの偉大なる可能性を
感じずにはいられません。

プーリアといえば、元々バルク(樽)で売る安価なワインを作る生産地で、多くフランスなどに輸出されていました。すぐに運べるように、多くの畑やワイナリーは海の近くに作られた名残が今も見られます。



ステファノ・チヴィーノ氏に話を聞くなかで最も印象的であったのが、一番ベースのワインである赤ワインの品種の割合を聞いたときです。ネグロアマーロマルヴァジアをブレンドしたこのワイン、実は性格な割合はわからないと言います。その理由はとてもユニーク。

マルヴァジアは香りが高い品種だから、昔からネグロアマーロ
香り立てするブレンドするブドウとして使ってるんだけど、7列ネグロアマーロのSamp木が並んでる中に、一列はマルヴァジアを植えてるんだ。そして、一気にそれを一緒くたにして収穫する。
通常はタンクの中で行うブレンド作業を、プーリアでは昔から、すでに畑の中で行ってたのさ。
その方が簡単で楽でしょ?だから細かい比率はわからないんだよ。」

なんともイタリア人らしい発想!!そうやって地元で昔から楽しまれているワインです。

彼らが今一気に勢いをつけている理由の一つが、
Vigna Delle Monache サリーチェサレンティーノDOC2006

世界各国からマスターオブワイン、著名ジャーナリスト、ソムリエなど約200名がイギリス集い、
世界中からエントリーされた1万本以上のワインの評価する2010デカンタ国際ワインアワード
コンテストで、見事最優秀賞であるインターナショナルトロフィー賞を受賞しました。
イタリアワインで選ばれたのは3本のみです。

ニコデミ Nicodemi

ニコデミエレナアレッサンドロとの対面。
ニコデミは彼らの父親Bruno氏が始めたアブルッツォを代表するワイナリーの一つです。
Bruno氏が亡くなった後、彼の息子と娘がワイナリーを一新し、父親の残した素晴らしい畑から次の世代のワイン造りを
始めます。ワイナリーで使われる電力は、全て太陽パネルを使った
エコエネルギー
そして、父親が亡くなった後に制定された、DOCGエリアのど真ん中に位置した彼らは、
それまで赤、白、ロゼ一種類ずつのベースラインしか作っていなかったラインに新たにDOCGを誇る
クオリティーワインラインを作り始めます。それがneromoro。畑の中で特に優れた
場所をCruとして、更に濃厚で味わい深く、存在感あるモンテプルチャーノDOCGでした。
  


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 11:56Comments(0)