2011年05月04日

イタリアワイン紀行③:ミラノサローネ

ヴィーニイタリーを終え、ワイナリーに向かう途中、
ミラノサローネ(家具の国際見本市)に立ち寄りました。
毎年ヴィーニイタリーと同じ時期に開催されるこのフェアーは、ヴェローナでの
ヴィーニイタリー同様、ミラノの街中がデザインで溢れます。



今年は開催50周年に当る年で、いつもより更に街中での展示や
インスタレーションが豪華です。
この日は以前ミラノで働いていたデザインプレスオフィスのみんなと
夜のサローネに繰り出しました。



ドゥオモの目の前には巨大テントが建ち、中でも展示会場が。
そして大聖堂のすぐ横には、アーティストによる塩の作品、



市役所の裏の広場では、光と煙のインスタレーションも行なわれていて盛りだくさんでした。



こちらはミラノで一番お気に入りのインテリアショップSpazio Orlandi
ネクタイ工場の跡地にあるこの場所は、いつ見ても刺激的な家具や雑貨で
溢れ、最高にお洒落なお店です。ぜひミラノに行かれる方にオススメです。



そんなこんなで3年ぶりのミラノサローネを堪能し、これからピエモンテに向かいます。





  


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 18:47Comments(0)イタリア・スペインの旅

2011年04月09日

イタリアワイン紀行①:ヴィーニイタリーに到着!



やってきましたイタリアワインの祭典ヴィーニイタリー。
世界で行われるワインの展示会の中で、最も大きな祭典です。

そしてここはヴェローナ。ミラノとヴェネチアの丁度間に位置する
この街は、ロミオとジュリエットやローマ時代のコロッセウムで
行われる野外オペラなどで有名です。

4月7日~11日の5日間、ヴェローナの街がイタリア中から集まる
ワインで溢れます。



早速会場へ。会場の中は、イタリアのそれぞれの地域にパヴィリオンが
分かれ、建物の表面には思い思いの地域のグラフィックが大きく描かれています。



中は、それぞれのワイナリーが年に一回のプレゼンテーションを
待ち望んでいたかのように、非常に色鮮やかなブースが延々と続きます。

今日訪ねたのはコッポ、ディメオ、アルデゲリです。



コッポはピエモンテブースを入ると目の前に大きなブースをViettiと
ともに構えていました。ものすごい人だかり。
来週改めて訪問するので最新ヴィンテージを試飲させてもらい、
別れます。



こちらはディメオ。彼らの斬新なボトルが並びます。

アルデゲリでも、まだ飲んだことのない新アイテムなどを試飲しました。
彼らはヴェネトの地域で最も多く販売されている、地域の人々に愛されたワイナリーで、
会場も多くの人でにぎわっていました。
明日からは週末、さらににぎやかなイベントが目白おしです。





  


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2010年08月23日

スペイン紀行⑥

エメンディス~歓びのワイン

この旅の最後の目的地はカタルーニャ州にあるペネデスバルセロナから車で30分程に位置する、スペインを代表するスパークリングワイン、カバの生産地です。





ここで、カバの生産者エメンディスをご紹介します。
エメンディスは1975年創業のカバを生産社マジア・プチュモルト社を買取り、元々この地に初めて住んでいた女性の名前が由来する、「エメンディス」という新しいブランドでオーナーのジョルジュアナ、そして醸造家のジュイスの若い三人がモダンなカバ造りを手掛ける新生のワイナリーです。



新しいエメンディスの醸造所の中は、ステンレスタンクがずらりと並びます。行くと丁度、熟成を終えたワインを最後に瓶詰めしているところでした。



カバは、シャンパンと同じく瓶内二次発酵で造られます。これは最後に口の部分に貯めた澱を凍らせているところです。またこの話は次回に!



こちらが今でも使っているプチュモルトの看板と、奥に見えるのが元々のワイナリー。今はセラーとオフィスが入っています。



標高150メートルのところに48ヘクタールの自家ブドウ畑を持ち、地ブドウのマカベオ、チャレッロ、パレリャーダを始めとする14種類のブドウを栽培しています。最近はピレネー山脈の標高の高い場所に新たに畑を購入し、ゲブルツストラミネールを栽培し始めたとして新聞でも取り上げられたとか。



このワイナリーの特徴としてご紹介したいのは、地下のセラーです。なんとここ、元々誤って掘ってしまった電車が通るはずのトンネルを埋めようとしていた所を買い取ったらしいのです。元々カバはスペイン語でケーブ、つまり穴倉を意味し、ペネデスではワイナリーが沢山の穴を掘っているそうですが、ここは本当にトンネルそのものです。
ここで地下15Mになるそうです。



ちなみに私たちが輸入するEMENDIS IMUMのIMUMはスペイン語で深さを意味し、それはこの地下の深さを表現しているそうです。



プチュモルトの方のワイナリーの中には、昔使われていたという醸造の機械が今でも残っています。



一通りワイナリー見学をした後、早速テイスティングへ。



こちらは「Trio varietal 2009」という白ワインです。
マカベオ55%モスカテル25%
シャルドネ20%の3種類のブドウをブレンド。
マスカットの爽やかな香りが漂い、切れの良い酸と長い余韻が特徴。ドライな白ワインです。

そしてもう1つ紹介したい、お昼を食べながら頂いたワインがこちら。



Emendis Reserva Brut Nature
チャレッロ、マカベオ、パレラーダ、シャルドネ、ピノノワールのブレンド。
瓶内二次熟成を20ヶ月しています。ほんのり樽の香りが付き、香り高く深みある余韻が
長く続きます。

この2本はこれから輸入を開始いたします!

最後にTOYOTAトラックに乗って畑へバモス!



土壌はこんな感じです。砂の中に石灰が混ざっており、ワインにミネラルさを生み出します。



8月23日には、最初のマカベオを収穫するということでした。収穫は真夜中の温度が落ち着いてから行なわれます。



今回の訪問には、パブロの他にバルセロナに滞在でワインのお仕事をされている佐武祐子さんも同行され、
色々現地のお話も伺うことができました!ありがとうございます!
佐武さんのブログも是非ご覧下さい。

→ El vino nos habla ワインのささやき

最後にエメンディスのオーナー、ジョルジュさんです。
常に笑いが耐えないジョルジュ曰く、エメンディスは歓びのワイン。
「ワインを飲むとき、悲しんでいる人は誰もいないよね。常に笑顔があふれてる。歓びのワイン
それが僕たちのコンセプトだよ!」

そしてそんな彼の笑顔です。



「スペイン物語」という、スペインワインのことを沢山レポートしているウェブサイトでも
ワイナリーの様子や彼のメッセージがご覧いただけます!

→スペイン物語

  


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2010年08月18日

スペイン紀行⑤

タブラ
リベラ・デル・ドゥエロ二日目。今日はインディーズワイナリー、タブラを訪れます。ビアンコ・ロッソではすでに大人気ワインです。



タブラはドゥロ河の対岸にベガ・シチリアを見晴らす場所に位置します。



まだまだ醸造に必要な最低限のものだけを取りそろえた、小さなワイナリーです。これからテイスティングルームや倉庫を建設企画中だそうです。



これがドゥロ河です!川の水は決して綺麗ではありませんが。。ブラックバスのような川魚を釣りに来る人がいるそうです。





まずは畑に出ます。実はリベラ・デル・ドゥエロのシンボルでもあるドゥロ河のエリアですが、実は実際に良いブドウが採れる畑はエリアとして少し離れたところにあるそうです。



これが色付く前のテンプラニーリョです。収穫の9月中にかけて、これから色付き始めます。



こちらがこの畑の土壌。砂地に小石が混ざっています。

というわけで、ワイナリーの周りに植えられているこれらのブドウはダマナ5という彼らの一番カジュアルワインを作るためのブドウです。樹齢10年。2年前からようやくコマーシャル用のワインとして使い始めています。



タブラはその樽に徹底したこだわりを持っています。もちろん、数年使うと全て新しいものに買い替え、フランスオークの最高級ブランドのものを使います。



今回、色々なブランドの違う樽から直接ワインを試飲させてもらいました。

営業担当として日本ですでに会っていたビクトールはまだ28歳。なかなか大きなワイナリーでは聞くことのできないこの地域の裏事情など、沢山教えてもらいました。



まったく同じように醸造しているのに、樽のメーカーが変わるだけでまったく違う味です!!!!これは大きな驚きでした。



これが、一番最高級の樽だそうです。「T5」。この樽を売ってもらうために、試飲ワインを送り樽メーカーが売るに相応しいかをチェックするそうです。そうして合格が出たら今年 
はまず一樽。そして来年またワインを送って、やっと今度は2樽。そんな調子だそうです!!つまりこの樽を使っているということは、ワイナリーにとっても大きな誇り。



その証拠に、このワイン雑誌の表紙に写っているピングスの醸造長の下の樽をご覧ください。やっぱり「T5」の文字が!!樽を使っているアピールだそうです。



ボトルにおなじみのシールを張るところ。



タブラは働いている人も若者ばかり。オーナーもまだ42歳と非常に若く、私たちを案内してくれた日本の営業担当ヴィクトールはまだ28歳。そして、醸造長の下で頑張っているもう一人の醸造担当、ローラも28歳です!私たちと同じ世代ということで、とても親近感がわきました。恥ずかしがり屋のローラと記念撮影。

これからが楽しみな、将来有望のワイナリーでした。私たちと一緒に成長していきましょう!



お昼はヴィクトールにこのエリアでの人気レストランに連れて行ってもらいました。タブラと一緒に食事です。



リベラ・デルドゥエロのエリアは、Valladolidが中心です。カスティーリャ・イ・レオン州で一番大きな街。こちらが街の中心の広場です。夏休みということで、これでも人が少ないそうですが、タパスバーが沢山存在し、とても賑わっています。イカ屋と書いた、イカ料理ばかりを出すタパスバーを始め、スペインではタパスコンクールがあるそうで、コンクールで受賞したタパスを出すバーもあります。



こちらは煙がもくもくの受賞タパスです。



マドリッドからアーベーという特急電車に乗って約1時間。ワイナリーを訪ね、美術館を巡ったり、夜はゆっくりとタパスや料理を楽しめます。ぜひ訪れてほしいお勧めのスポットです。
  


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2010年08月15日

スペイン紀行④

アバディアレトゥエルタ

さて、南からの大移動の後たどり着いたのは偉大なスペインワインの聖地、リベラ・デル・ドゥエロ。日本で見られるベガ・シチリアを始め、アリオン、ピングス、マウロなど沢山の有名ワインがこの地で作られます。



我々の最初の目的地はアバディア・リトゥエルタ。アバディアもまた、上に明記したワインと同じくこの地で昔から存在する歴史あるワイナリーで、スペイン人には広く認知されているワインです。



リベラ・デル・ドゥエロは、両側が緩やかな山に囲まれ、その谷の真ん中にドゥエロ河が流れ、ワイン作りに貢献しています。ラ・マンチャとは対照的に、夏場は非常に乾燥しており雨が少ないですが冬には雨が多く、ワイン作りには湿度をいかにコントロールするかが問われます。



アバディアは、スペイン語で修道院を意味します。このエリアのワイン畑は全てこの修道院が所有していました。1435年の資料ですでにこの地でワイン作りが行われていたことが明記されています。

1520年には、すでに100万ℓものワインが作られていたというから驚きです。1800年に入り、プロベスという会社がワイン畑を買収し、1950年~80年にかけてはかの有名なベガシチリアのブドウもこの畑で生産されていました。その後1982年、リベラ・デル・ドゥエロD.O.が設定されます。

しかしその当時、アバディアの畑からは一時期全てのブドウが抜かれてしまっていたためこのD.O.エリアからは外れてしまいました。
それを逆手に取るかのように、アバディアではD.O.では許可されない、シラーやカベルネ・ソーヴィニヨンなども使用し、独自のワイン作りを追求する道をとりました。



さて、まずは山の頂上に登り、そこから畑の全貌を見晴らします。上から見ると非常に良くわかりますが、敷地の中に異なった土壌が存在しているのがわかります。



山の方は、岩が多くごつごつした土壌、そして大半はビーチにいるかの様な、白く細かい砂土壌です。そして河の近くの方にいくと、河の影響で丸まった小石が沢山含まれています。

アバディアでは、この異なった土壌を全てリサーチし、全体を54の細かいエリアに分布し、エリアごとに適したブドウを栽培しているのです。



さらに畑に近づいていくと、場所によって植え方の向きを変えたり、また真ん中の草を刈ったり刈らなかったりしていることに気付きます。



この草は、畑の水分を調整する大きな役割を果しており、水分が多いエリアは草を残すことで草が水分を吸収し、乾燥している部分では逆に草を刈ることで水分をより多く残します。



また、畑の中には25本の風車のようなものが回っていることにも気づきます。これは谷を流れる冷たい風、フロストがブドウを凍らせてしまうのを防ぐ役目をしています。

それではワイナリーの中へ移動しましょう。



もうここは、はっきり言って巨大な工場です!全て機械によって細かくコントロールされています。そしてアバディアの大きな特徴としてあげるべきことは、ジュースをタンクから移動させる時、通常使われる人口的に圧力をかけるポンプを一切使いません。この写真の上に見られる機械がタンクを移動させ、上から重力によってジュースを下のタンクに移動させるのです。



そしてこれがアバディアのセラーです。まるで美術館のように、きれいに樽が保管されています。。。!!!!これらの装置は全て、醸造責任者であるパスカル氏が発案し、設計したものです。ちなみにブドウを発酵する時に使う酵母もこの畑の中で自然に採れるものだけを使います。水も地下水を使い、農薬も基本的には使いません。ブドウに加えられるものは最低限のSO2、水、そして酵母だけの完全にピュアーな液体です。それらを超最短技術を使った醸造のプロ達が細かくコントロールしているのです。

驚くべきワイン造りを生で見ることができました。



さて、このワイナリーのシンボルでもある修道院の建物は、只今ホテルとして改装中。スパやワインバーなどを兼ね添えた、素晴らしい宿泊施設になりそうです。



こちらはワインショップ。私たちが最初のお客様だそうです!
  


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2010年08月14日

スペイン紀行③

アルヒベス②



改めてアルヒベスのオーナー、マニュエル・モランテ氏です。彼はスペインの伝統を重んじ、誇りを持っています。畑は彼の父親から譲り受けました。ワイナリーを作るにあたり、最初から究極を求めて取り組んでいます。その証拠にワイナリー設立から短い数年の間に、すでに数々の賞を受賞し高く評価されています。その彼の徹底したこだわりがワイン作りを始め、ワイナリーのあらゆるところに見られました。



まずはマニュエルが改めてワインの紹介。
アルヒベスはVAシリーズとアルヒベスシリーズ、そしてセレクトゥスを作っています。



こちらはブドウを収穫した後にさらにブドウを選別するテーブルです。悪いブドウがあればここで取り除きます。



そしてこちらがセラーです!ステンレスタンクではアルコール発酵を行います。全部で3種類あり、赤の中でもアルヒベスとVA、ロゼ、白それぞれに相応しいタンクで発酵させます。
興味深かったのがこちら。



オゾン水を作る装置です。ワイナリー内を掃除したり、樽を洗ったりする全てにオゾン水を使っています。樽を貯蔵しているセラー内の湿度を上げる時にもこのオゾン水を使っていました。



美しい中庭を横目に見ながら次は地下セラーへ。





こちらがセラーです。木樽はフレンチオークとアメリカンオーク異なる種類を使うことでワインに深みを与えます。



こちらは第二の発酵と熟成をする大樽の部屋です。最後に小樽に移し替えます。

最後に建物の頂上に登ります。ご覧ください!360度全部畑です!(しかしまだまだ一部。。)



ちなみにこれが畑の全体地図です。まだまだ敷地が残っているのがわかります。



ちなみに右奥に写っている、アルヒベスのマークがついた白い建物。



何だと思いますか?畑を見張る、鳩の家だそうです!!



みんなで記念撮影。右に映るのが日本とスペインを行き来しながら一緒にワインを紹介しているパブロ。ずっとマドリッドから車で一緒に回っている私たちの仲間です。
  


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 21:34Comments(0)イタリア・スペインの旅

2010年08月13日

スペイン紀行②

スペインのアポイントは毎日18時から始まります。。!!
マドリッドから南に下ること約3時間。ラ・マンチャ州のアルバセテを目指します。
目的地はワイナリー、ボデガス アルヒベス!昨日街中で出迎えてくれたあのワイン達の故郷です。

ラ・マンチャ州とえいば、丘の上に周る風車の絵を見たことがある人も
いるのではないでしょうか。車に乗っている間、ものすごい数の風車の前を
通って行きました。スペインは今エコ・エネルギーに力を注いでいるらしく、
風車のほかにもものすごい数のソーラーパネルも荒野の中に設置されています。

さて、この地域、はっきり言って何もありません。。。
見渡す限り、荒野、荒野、荒野!山もほとんどなく、バグダッドカフェの
映画を思い起こすような場所です。その中に、巨大なひまわり畑やブドウ畑が
現れたりします。



さて、やっと見つけましたこの目印!もうちょっと!



着きました!!!何度も写真で見ていた光景です。
アルヒベスのオーナー、マニュエルと再会し、いざワイナリーへ。



さて、アルヒベスで楽しみにしていた、とっておきの体験があります。
何でしょう??


馬車でのワイナリーツアーです!!
アルヒベスは実は馬のトレードもしており、なんと約25頭のスペイン馬が
いるのです。真っ黒、まっしろ、本当に綺麗な馬がたくさんいました。



パカパカパカ。すごいスピード!ではいざ畑へ!!



見てくださいこの広さ!ワイナリーは遥かかなた。
写真ではとても写しきれない驚くばかりの敷地です。900ヘクタール。
そのうち畑になっている部分は一部で、広々としたオリーブ畑もあります。

非常に面白いのは、そこらじゅうに野生のウサギや動物が生息していて、
ブドウ畑の中を走りまわっているのです!
馬車の前をぴょんぴょん横切ります。
他にもハトを飼わせ、害虫を退治するのに貢献しています。
エコロジーシステム。大自然の中にブドウとたくさんの生き物が共存していました。



そしてこのエリア、風車でもわかるように風も強く、非常に乾燥しているため、
そもそも害虫や病気にかかりにくい土地で、ある意味とても栽培しやすい
土地だそうです。

もう一つ大事なことは、高度。ここは山がないとはいえ、海抜800メートルも
ある地域なのです。昼間は非常に強い日差しが差し込み、夜になると一気に気温が
30度近くから15度までさがり、上着がいるほどです。
この温度差が、ブドウづくりに非常に大切な要素なのです。



帰ってきました!それではいざワイナリーの中へ。



入口に、ラ・マンチャ州、スペイン、そして日の丸が掲げられています。

  


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2010年08月11日

スペイン紀行①

スペイン現地より、旅のレポートをお届けします!

①マドリッド
まず最初に到着したのはスペインの首都マドリッド。
早速バルを探しに街を徘徊します。
ホテル出発時刻は17:00。でもこちらはただ今サマータイムです。
外に出ると夕方とは思えない強い日差しが差し込みます。



さて散策開始!
18時をまわるとようやく人々が姿を表します。
マドリッドは町中にとても緑が多く、10年前に訪れた時と比べると
とっても綺麗に整備されていました。

てくてくワインを求めて歩いていると、あれ??
向うのワインショップらしきショーウィンドウになにやらみなれた顔が。。。



な、なんと!!!私たちが明日訪れる、アルヒベスがずらりと並んでいる
ではないですか!!!

「ようこそスペインへ!待ってましたよ!」
街中で、私たちをお出迎えしてくれました。
感動の再会に胸を躍らせながら、早速ワインショップの中へ。
おみせの人に、私が日本に輸入しているよ!と
説明しながら他にどんなワインをと話していると、

なんと奥にはもう一つの人気ワイン、タブラもちゃんとそろっていました!




まだまだスペインでも有名ではないけれど、お店の人の一番のお気に入りワインだ
と話してくれました。


旅の始まりは上々です。

  


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 17:17Comments(0)イタリア・スペインの旅

2010年04月23日

イタリア・フランス出張便り⑧

⑤フランチャコルタ

随分時間を掛けてしまったイタリア旅のレポートも、ひとまずこれで最終回!
最後にたどり着いたのは、ミラノから電車でおよそ1時間ほどで到着するイタリアの
高級スパークリングの産地フランチャコルタです。

フランチャコルタのエリアは、イセオ湖という湖の南方に位置し湖から運ばれる冷たい空気が
ブドウ作りに非常に好条件を生み出します。
フランチャコルタでは、元々赤ワインの生産が盛んに行なわれていました。
しかし、醸造大学が熱心に研究を重ね、今からおよそ40年前にこの土地のスパークリングワイン産地としての大いなるポテンシャルを発見したのです。



今回訪れたのは、ビアンコ・ロッソでおなじみのベルシ・セルリーニ社です。ご覧の通り、このワイナリーは中でも最も
湖に近い、真横に位置し、最も環境的に恵まれています。

今ではフランチャコルタには小さいワイナリーが60ほど集まっており、ほとんどがスパークリングワインを
生産しています。

イタリアでは、良くプロセッコフランチャコルタの泡のことを、「スプマンテ」(スパークリングワインのイタリア語)と呼ばず、そのまま「プロセッコ ペルファヴォーレ!(プロセッコ頂戴!)」というように、お酒の名称として使っています。この2つの産地でできるスパークリングは、イタリア全土で飲まれる数少ないポピュラーなワインとして、広く親しまれています。
聞くところによると、フランチャコルタもほとんどが国内で消費され、今までは意欲的に国外へ輸出するというような動きが
少なかったそうですが、徐々に時代の流れと共に、日本を始め海外にも紹介されつつあります。

さて、それでは早速ベルシ・セルリーニ社を訪れてみましょう!



ステキな笑顔の彼女が、現在のベルシ・ベルリー二を造りだす代表、マンダレーナ・ベルシ・セルリーニさんです。
そう、ベルシセルリーニは、女性が生み出すスパークリングワインなのです。彼女はイタリアの
女性ワインメーカーが集まる協会、"Le Donne del Vino"の会長も務めています。
そしてナント!驚いたことに、働いていたスタッフはほとんどが女性でした!!



この会社の創立は1886年。ワイナリーから見渡せる建物の周辺に、35ヘクタール
畑を全て自社で所有しています。建物は、1100年代の古い修道院を改装し、コンテンポラリー建築に仕上がっています。



ベルシセルリーニでは、この素晴らしい建物を使ってイベント会場としてもオープンにしています。



こちらは1100年代から残る、フレスコ画農業の神様が描かれています。



こちらはスパークリングの栓をイメージしてデザインされた、建物のコーナーの一部。



ご覧下さい!この見事に整備された畑を!これは、樹齢45年のカリカトーレという品種です。
この場所に来て見ると良くわかりますが、小高い丘の上には畑を見張らせるポイントがあり、
そこから畑を管理しているのだそうです。樹齢45年を持つのは、なかなかないですよね。

このエリアは、景観を守るために建造物に対し、沢山の法律があります。さて質問。
それではこの醸造エリアは一体どこにあるのでしょう?!



そう、ナント地下30メートルに醸造エリアを掘って造っているのです!!
むちゃくちゃな設備投資ですね。地下の湿度を生かすために、壁はあえて土が見える状態にしてあります。



そして、セラーも同じく地下に掘ってありました。ここで、最低でも3年ほど熟成されるのです。
気が遠くなるような製造過程ですね。

フランチャコルタも当然、シャンパーニュ方式と同じく瓶内二次発酵の手法をとり、ルミアージュ
(澱をためていくために順にビンを回転させていくこと)は全て手作業で行なわれます。
これが澱がビンの口に溜まった状態です。



ここまで溜まると、一気に口の部分を冷凍させ、ポン!と栓と一緒に澱を飛ばしてしまいます。



それでは試飲に入ります!



ブリュットから順番に、全部で7種類のフランチャコルタを試飲しました。
驚くのは、すべてスパークリングであるのに一つ一つが本当に違うコンセプトの元に、
違うスタイルで異なる味に造られているということです。
まず始めのブリュット



こちらは40年前から造られる、一番クラシックなスタイルです。
エネルギーが存分に感じられ、非常にさっぱりと勢いがあり、ドライたタイプに造られています。3年間瓶内熟成
 


こちらはキュベ4.4種類の異なった畑でできたシャルドネを使用しています。
どれも、ワイナリーの中で最も古い木であり、その年の最良のものを使っています。
いずれもフレンチバリックで熟成。しかし、繊細なブドウを使用するため敢えて2年目のものを使います。
キュベ4の香りは非常に複雑で果実の存分に熟した熟成感に加え、バニラのような香りもします。
そして口に含むと、口いっぱいに熟成感が広がり、トースト感も感じ取れます。



サテン。サテンは日本語でも使う、「サテンの生地」のサテンです。ベルシ・セルリーニのみならず、
フランチャコルタではよくサテンという名を銘々しますが、いずれもしっとりと細やかでデリケートなタイプのものに
この名前が使われます。



こちらはロゼ。ロゼは、熟成が進むにしたがって、濃い色合いが淡く変化していくそうです。
その様子を、ラベルのピンクのグラデーションに反映しています。

そのほかにも、エキストラ・ブリュット2002年のミレジメ、デミセックを試飲しました。
気付いたかもしれませんが、ラベルが非常にカラフルに彩られています。
それぞれのワインのイメージを、色で表現する。とても女性らしいアイデアですね。

スパークリングというと、一般的には早いうちに消費されることを進められます。
しかし、ベルシ・セルリーニのものはいずれも、20年、30年と時を経た後もビンテージワインとして
楽しめる、貴重なワインなのです。

約10日間の旅のレポートもいよいよ締めくくりです。

ワインは、存在しているアルコールの中で最も幅広く普及したアルコールです。その理由は、造りやすさ。
誰でも簡単に作れてしまうのがワインです。

その中で、実際にワインを造る現場を見てまず思うことは、シンプルなワイン造りでありながら、
これほどまでに地域によってワイン造りの文化が異なっているということです。
今回は北から南まで短い間で一気に現場を周りましたが、気候や土壌、自然的環境の違いだけではなく、
ワイン造りそのものの地域ごとの歴史と文化的な違いは、ワインのスタイルに大きく反映します。正に、があってこそです
ある場所ではローマ時代から、ある場所は、近年から、またある場所はフランスの影響を大きく受けながら。
そして当然郷土料理とも密接に関わりながら。

ある醸造家が言っていましたが、ワイン造りの醍醐味の1つは、ワインの廻りには常に笑顔があり、
食事の中で、5分や10分ほど、ワインについてコメントをしあうタイミングがある。

作り手の想いが沢山こもったワインを日本に紹介する立場の人間としては、ほんの少しでもそんな
彼らを代表し、ワインの後ろにある背景を伝えていくべきであるとひしひしと感じます。
正に、異文化交流ですね。頑張って勉強を続けたいと思います!

それではまた次に戻れる日まで! Ci vediamo a presto Italia!   


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 17:26Comments(0)イタリア・スペインの旅

2010年03月22日

イタリア・フランス出張便り⑥

④カンパーニャ地方

今更ながら!旅の報告を続けていきたいと思います。
さて、次の目的地はナポリ空港。向かうはカンパーニャ地方ワインのメッカと言えばここ、アヴェリーノです。ここはカンパーニャで有名な、タウラージフィアノが生産されるエリア。
ナポリというと、暑くて海、そしてピザ!っていうイメージですが、車で一時間弱内陸に入ると、全く様子は変わります。アヴェリーノは標高550メートル山岳地帯

ご覧下さい!周りは全て緩やかな小高い山に囲まれています。そして当然、2月の気温はとても寒く。。。

このエリアでもう1つ明記することは、実は1980年に、イタリア中部に起こったマグニチュード6.6の大地震です。このエリアの建物はほとんど崩壊し、畑も大ダメージを受けています。よって、このエリアのブドウも、多くは震災後に植えられたものになります。

今回我々が訪ねたのは、Di Meoというワイナリー。去年の夏より取引を始めています。


ディメオはエルミニア, ジョルジオ、そしてロベルトの3兄弟が全てを取り仕切ります。
彼らも他の多くのワイナリーと同じく、大地震後に新たにこの地を開拓し、1985年よりその後ワイン造りを始めています。



写真の一番右がロベルト、彼がエノロゴ(醸造家)で、大学で醸造の講師も務めています。
数年前までは、ヴィニイタリーの審査員としても活躍していたそうです。
何に驚くかというと。。。彼らこそ、我々がイメージするイタリア人そのもの!!!今回お会いした人は、レストランのオーナーにしろ、カメリエレにしろ、どこの地方よりも、一番陽気で楽しく、エネルギーにあふれ、ずっと冗談を言い続ける素晴らしい人々です。
そんなロベルトが、ワイナリーを隅から隅まで案内してくれます。



まずは畑へ。ワイナリーがある場所は、正にフィアノのエリアの中心部。ワイナリーの周りで栽培されている、
写真のブドウは全てフィアノ品種で、ロベルトが最も興味と愛情を注ぐ品種です。畑へいくと、丁度剪定の真っ最中でした。


選定前、

そして剪定後!沢山の枝の中から、これと思うものを実と葉用に2本残します。どの枝を選ぶか、
それが非常に重要なポイントです。

アヴェリーノのもう1つの特産物は、栗。フランスのマロングラッセにも、イタリアの栗は好んで使われるそう。
ディメオも元々栗の生産を行なっており、今でも続けています。そんな栗にちなんで、非常に面白かったのが
この大樽。この樽、栗の木で出来ています。なんと、昔はこれでワインを熟成させていたそうです。



後でテイスティングしたワインにも、非常に興味深い結果が。ステンレスのみで熟成させたフィアノに、
確実に樽のような香りが確認できるのです。これも、元々栗を生産している土からの要素が影響していると
いうことでした。確かに、栗の香りかも。!



さて、次に説明してくれたのが、この素晴らしい建築物です。12世紀ごろのお屋敷を改装して使っているということです。

ディメオのウェブサイトhttp://www.dimeo.it
  


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2010年02月22日

イタリア・フランス出張便り⑤

③シチリア その2 伝統的マルサラの旅

少し時間が空いてしまいました!次はいざ、マルサラの旅へ。
前回も少しマルサラについて触れましたが、シチリア最西端に位置するマルサラという街は、同じくマルサラという名前の酒精強化ワインの産地として知られています。マルサラは、ワインと言っても、テーブルワイン(普通の赤ワインや白ワイン)ではなく、主に食前酒や食後酒として飲まれる、アルコール度の高いワインです。アルコール度が高いのは、ブドウ汁にブドウから作られたブランデーを加えているから。(酒精強化)科学的なアルコールなどは一切加えられておらず、全てが天然素材です。
日本では、お料理に使うアルコールとして良く知られています。
歴史としては、1733年、イギリス人商人ジョン・ウッドワースがたまたまマルサラを訪れたとき、マルサラに出会います。そこからイギリスへの大量輸出が始まるのですが、長旅に耐えれるために、その時に初めてアルコールを足して出来たものが俗に知られるマルサラです。

また、このマルサラのもう1つの産物は塩田。作り方はいたって簡単。夏の間に、浅瀬の部分で薄く海水を得た後、約一年間写真のように、山を作って塩を乾燥させます。そうして出来た塩は、塩分が非常に強い良質のものになるそうです。

マルサラと塩田のおかげで、80年代には”イタリアで一番裕福な街”と言われたことすらあったそうです。
街には沢山のマルサラ倉庫跡や、当時イギリス人たちが住み着いた、お屋敷の跡が見られます。

さて、今回私が訪ねたのは、マルサラの中でも最も由緒あるワイナリーであるカンティーナ・マルコ・デ・バルトリです。



先ほど、18世紀にイギリスへの輸出が始まったといいましたね。しかし、もちろんそのずっと前からマルサラはシチリアに存在しました。例えばバールでコーヒーが今ほど飲まれるようになるのはほんの近年60年代以降のこと、その前はバールに行くと、シチリアでは皆朝っぱらからマルサラをひっかけていたそうです。

先ほどイギリスへの輸出と同時にアルコールを足すことになったと言いましたが、このデ・バルトリ一家は、それより前のオリジナルのマルサラ、つまりアルコール分を足さない昔ながらの伝統的なマルサラを現在も作り続けるワイナリーで、なんと昔ながらのマルサラを造る、最後に残ったたった一つのワイナリーです。



代々マルサラ作りを行なっていたデ・バルトリの歴史は、1981年、マルコ・デ・バルトリによって新たに再スタートをきります。
当時カーレーサーであったマルコは、代々バルトリ家に伝わってきた伝統的なマルサラ作りを再スタートさせます。
後で紹介しますが、彼はクラシックカーのコレクターでもあり、マルサラを造ってはクラシックカーでイタリア中を駆け回り、マルサラを売り歩いたことで非常に話題を生んだそうです。



そんなマルコの後を引き継ぐのは、素晴らしい2人の息子、レナートとセバスチァン。そして非常にエキゾチックな美女である、彼らの妹も現在ワイナリーを手伝い、正に家族全員で最後に残る、伝統のマルサラの文化を次の世代へ継承しているのです。

今回ワイナリーを案内してくれたのは、長男のレナート。シチリア訛りの粗いイタリア語が耳に心地良く、彼がどれだけマルサラを愛し、誇りを持っているのかが強く伝わってきます。



そしてこれが、ここにしか存在しない、伝統マルサラを造るソレーラシステム。マルサラは、ワインの造り方とは全く逆の発想。酸化を促進することを良しとします。たとえばこの部屋では、天井も空気が通りやすい構造で出来ており、風を通すために常に窓が開いた状態になっており、出来るだけ多くの酸素を運びます。



そしてこれが、彼らの畑。そう、これは全てグリッロです。マルサラも、グリッロから造られるのです。彼らは設立当初から一切の農薬を使わず、自然派とでも言うべき水も一切やらず、すべて自然のなすがままに任せてブドウ栽培を行なっています。



テースティングを行なった後、三人の兄弟が私たちにランチを用意してくれていました。もちろん全てホームメイド!あまりに美味しくて。。。写真をとることも忘れてしまいましたが、ビックリするような大きなボッタルガとシチリアのフレッシュなトマトだけが乗ったブルスケッタや取れたてのリコッタチーズ、今朝取ったばかりの鰯のカルパッチョ。。などなど。。。ヨダレが出てきます。
とにかく、感想としては、とても日本人に合う食事であったということです!素材の美味しさが圧倒的、調理は本当に少し加えるだけ。魚も沢山食べるので、とても日本人には優しいです。なのでそういう料理に合うように造られるワインも、当然私たちに合いやすい、というわけです。

これが今回頂いたマルサラ。非常にドライで、樽の強い香りが心地良く、スモーキーな風合いです。みんな、葉巻を吸いながらマルサラを楽しんでいます。こうやって、ブランデーを飲むように楽しむのがマルサラの文化。日本にはまだまだ入って来ていない非常にマニアックな文化ですね。

 "BuKKURAM":Pantelleriaというマルサラから少し離れた島で出来るZibibboというブドウ品種で出来たマルサラ。 
下:彼らの父親が始めて30年を記念して作った、30年モノのマルサラ。


そしてこれが、敷地内にあるクラシックカーの倉庫です!クラシックカーの美術館と彼らが呼んでいましたが、40台あまりのクラシックカーがそこに眠っていました。





周りは草原が延々と続く、シチリアの僻地に、こんな場所が存在するなんて。。。表からは決して覗くことのできない、真のシチリアのアッパークラスの文化の一面を垣間見たのでした。

  


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 18:23Comments(0)イタリア・スペインの旅

2010年02月16日

イタリア・フランス出張便り④

③シチリア その1 グリッロの旅

雪景色一面のピエモンテを後に、やってきたのは南国!(?)シチリアです。
真っ青な空に、左に見えるのは地中海、その海の向こうには、すぐにアフリカ大陸が待ち構えます。



イタリアは1つの国として共和国に統合されてからまだ200年弱。それまではそれぞれの街の自治体ごとで独立しており、イタリアを囲む、様々な国からの侵略や統合を繰り返したため、町によって、まったく異なった時代背景を持ちます。言葉、人、文化、その全てがその街の最も反映した時代の影響を大きく受けているため街ごとが大きなバライエティーに富んでいます

シチリアの場合は、古代ギリシャ人による紀元前の影響を最も強く受け継ぐ街。古代ギリシャ時代に造られた遺跡がいたるところに存在しています。そして、約2000年以上前からシチリアは穀物を始めとする農作物の地として発展していました。
ワインもそう、シチリアではギリシャ人が紀元前8世紀からこの地でワインを作り、ヨーロッパ各国へと輸出していたのです。

今回のシチリアの旅は、パレルモ空港より東に向かって伸びるグリッロ生産地域を主にしました。

グリッロは、シチリアの他の多数のブドウ品種もそうであるように、ギリシャ時代からの歴史を持つヨーロッパの中でも最も古くから伝わるブドウ品種の1つです。イタリアでは元々プーリァ地方が発祥といわれ、フィロキセラの後シチリアに持ち込まれ、シチリアの白ブドウの60%を占める時代もありましたが、現在はこのマルサラ地域に6500ヘクタールを残すのみとなっています。一時期はイタリア国内でも広く飲まれていたそうです。グリッロから作り出される白ワインはとても爽やか且つフレッシュで、こんな暑い場所でこんなワインが!と驚かされます。



こちらはシチリア北西のAlcamoエリアに位置するグリッロの畑です。土はTufoと呼ばれる黒土。火山岩です。非常に水はけが良く、ここからは非常にふくよかでストラクチャーがあり、香りも高く、長期熟成向けのグリッロが出来ます。
今年の冬は非常に雨が多く、浸水している畑も見受けられました。なかなか剪定作業に入れないということでした。

もう1つ、シチリアならではの仕立て方を紹介します。こちらです!ギリシャ時代に伝えられたこの手法、アルベレッロ方式。同じくギリシャ時代からワイン造りを行なうプーリアとシチリアで今でも見られる手法です。



この手法はコブレ式と非常に似ていますが、アルベレッロの面白いところは二本の木を絡み合わせているところにあります。こうすることで、シチリアの暑い日差しと海からの風にも負けず、葉が実を守る役割をするそうです。



さて、シチリアで我々を迎えてくれたのは、写真の右に写る醸造家のガスパレ・ヴィンチさんです。マルサラ地域の歴史や、その地域でのワインの歴史、醸造のことなど、本当に丁寧に説明してくれました。畑を見たあと、彼のワイナリーを訪ねます。





カンティーナ・モチアです。このカンティーナはマルサラにあります。ここを語るには、次にマルサラの話もしなければなりませんがひとまずそれはパート②にて、と。一言だけいっておくと、マルサラとはこの街で作られるイタリアを代表する酒精強化ワインで、スペインのシェリー酒などと似ています。一時は世界中で大ブームとなり、多くのカンティーナが存在しました。
ガスパレさんのカンティーナも、昔はマルサラ作りの工場であった所です。その証拠に、中にはいるとほら!!



これぞ、マルサラを造る装置、ともいうべきソレーラシステムです。作り方はまた次回。強いアルコールを入れる前の「マドレ」(イタリア語でお母さんという意味です。)と呼ばれる30年熟成のものを飲ませていただきました。



カンティーナにはこんなものまで。伝統的に使われていた、ロバがブドウを運ぶ馬車です。シチリアらしいカラーですね。



ここは醸造ルームです。沢山のステンレスタンクがあります。そう、非常に果実実の高いグリッロは、ステンレスタンクでさっぱりと作るのが主流です。畑ごとに出来るだけ細かく分けられて収穫されたブドウは、それぞれ別々に醸造され、別々のタンクに入れられます。それを、そのままで出したり、ブレンドさせたりしてワインを生成します。まさにこの部屋は、最後に調理をされるキッチンのような場所です。



さらに、普段はあまり公開されませんが、こんな実験室も見せてもらいました。



さて、試飲タイム!今回試飲した中で全体的に印象的であったのは、爽やかなグリッロと、しっかりとしたシラーです。南の気候にとても良くあうのでしょうか。シラーとネロダボラのブレンドなども、とても美味しいものでした。また、メルローで造られたVendemia Tardiva(遅摘みワイン)も非常に興味深いものでした。



シチリアは、土壌と気候には大変恵まれた土地。しかし、同じくにとは思えないほど、ピエモンテやトスカーナとは打って変わり、インフラの問題や設備投資の問題、そして暑すぎる気候など、長い間多くの発展を必要としていました。しかし一番胸を打たれるのは、そのギリシャ時代に始まったという長い長いワインの歴史です。
そしてギリシャの神殿跡が横たわる過去と同じ場所で、ガスパレさんのように、より現代的に、ワインが造られ続けているという事実です。イタリアのほかの地域ともまた違う、シチリア独自のワイン造りがそこにありました。   



セジャスタ遺跡

  


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 19:05Comments(0)イタリア・スペインの旅

2010年02月10日

イタリア・フランス出張便り③

③コッポ

フランスのトゥルーズより、飛行機で飛ぶこと1時間、イタリアのピエモンテに到着。
ピエモンテはまさに美食の街!アルバで採れる白トリュフを始め、イタリアのワインの王様バローロやバルバレスコ、バルベラなどイタリアの中でDOCGを最も多く持つ州です。また少し前に日本でも話題になった、スローフード運動の発祥の地、Braの街もここピエモンテにあります。

ピエモンテの現在の気温は約-5℃。緩やかな丘が先の方まで広り、辺り一面真っ白な雪景色です。



最初の目的地はコッポです。



コッポは今のMassimiliano Coppoで4代目。200年以上もの歴史を持つ、イタリアの中でも非常に古く、またハイクオリティーワインを生み出す生産者としては同時に巨大規模のワイナリーの1つです。彼らのワイナリーはCanelliという小さな村にあります。一昔前、モスカートからできるスプマンテ(スパークリング)の発祥の産地として非常に大きく発展し、その後ハイクオリティーのバルベラ作りで更なる発展をつげます。



Massimilianoと言えば、そう、去年の10月、ビアンコ・ロッソのお店で一緒にコッポナイトをしました!今回も、お迎えから始まり、ずっとワイナリーの説明をしてもらいました。これは、代々伝わるワインのレシピを説明しているところ。



コッポのワイナリーで、明記しなければならないことと言えば、この素晴らしいセラーです。1902年に作られたとあるこのセラーは、ユネスコの世界遺産にも登録されていて、コッポの歴史を物語る、一番の場所です。中に入ると湿度は約90%。じめっとしていて、温度は一年中ほぼ同じ温度に保たれます。このトンネルの真上は山です。山の傾斜にトンネルを作っています。
延々と続くこのセラーの中には、何十にもなるフレンチオークの樽と、何万本にも及ぶ、ワインが静かに眠り、ワインの完成されるその日を待っています。樽熟成、ビン熟成何年、などと言われるのは、こういう風な状態で置かれることをいうんですね。



そして、見てくださいこの部屋!湿度によってカビだらけになった中に、沢山のビンが埋もれているではないですか!!まるで海賊船の中に眠る宝物のようです。





コッポのワインは、ビンテージワインとして初めて価値が出るといっても過言ではないほど、何十年もの時間を経た後には偉大なワインへと変化します。毎年全てのワインを売り切らずに、ビンテージワインとして後々に販売できるようにストックしているのだそうです。これこそ偉大なワインの醍醐味です。

さて、それではそろそろ試飲タイムへ。今回飲ませていただいたのは、まずこれ、Reserva della Famiglia のバルベラ2003。



これは、バルベラが最も良くできたビンテージの年だけリリースされます。過去には1999、2000年、そして2003年の三回リリースされています。飲んでみると、赤紫色の澄んだ若い色合いに、フレッシュでデリケートなバルベラの味が広がります。

そして次にいただいたのがこれ、ポモロッソ1989年です。



カラーはレンガ色、ビンテージワインならではの、複雑な旨みが感じられ、本当に感動です!





しかしまだ驚くなかれ!こちら、モンダッチォーネの1989年。外はこんなに泥まみれなのに、グラスに注ぐと。。。
なんと、まるでできたてのように、まだまだ綺麗な赤色をしてるではないですか!味わいはフレイザ種の強いタンニンが、長い月日を経てまろやかに変化し、酸味と旨みの驚くべきハーモニーが醸し出されています!が、本当に味わいですら、まだまだ若さたっぷり。更に数十年は寝かせておけるのではないでしょうか。フレッシュで生き生きとした味わいは、同じとしのポモロッソと比べても一目瞭然です。

イタリアワインは、基本的に出来たてでもすぐに楽しめるというカジュアルワインが多い中、ピエモンテにはコッポのようにビンテージワインとして偉大になりえる最高級ワインが多く生産する、小さいワイナリーが多く存在します。そのキャラクターとしては、まさにイタリアのブルゴーニュともいえます。
今回判ったことは、ビンテージワインとして楽しめる最高級イタリアワインが存在し、その世界はまた更に奥深く、イタリアの歴史と文化が成し得た、素晴らしい喜びを得られるものであるということでした。  


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 15:40Comments(0)イタリア・スペインの旅

2010年02月10日

イタリア・フランス出張便り②

②フランソワ・リュルトン :マス・ジャネル 

2日目。ボルドーより、コートドゥルージョン地方を目指し、車で南下すること約4時間。
到着したところは、遠くにピレネー山脈が見晴らせ、地中海の沿岸から少し上がったところにある
Mauryという村です。この村はMauryという名前の樹齢50歳ほどの古い木から作られる、ポートワインのような強い酒精強化ワインが造られる場所としても有名です。

ここに、リュルトンがマス・ジャネルという新ドメーヌをリリースしました。
早速La Maison du Terroirというところでお昼を食べながら、ワインを試飲していきます。



演出の仕方がとてもかわいらしいチーズの前菜。ぱりぱりしてます。

昼食が終わり、いざ畑へ。このエリアは12世紀にCathares(カタリ派)と呼ばれる反キリスト教一派が存在していた場所としても知られる所で、山を見渡すとところどころに彼らが作った石のお城が確認できます。

さて、人里ない山道をひたすら登っていくと、ものすごく巨大な岩山が出てきました。



そこを更に昇っていくと、ついに着きました!ここが、マス・ジャネルを作るブドウ畑です。



右奥に見えるのがピレネー山脈です。写真では全く判りませんが、立っていられないような強い風が吹き続けています!ミストラルと呼ばれる寒冷で乾燥した北風が一年中吹いています。



ここに植わっているのはカリニャンです。この辺りはそれとグルナッシュ、シラーなどが有名で、写真のように支え無しで栽培する方法はコブレと呼ばれ、主にカリニャン、グルナッシュに使われます。育っていくと、葉っぱによって実が守られ、強い風からも守られ、ブドウの水分も保つことができるということです。それにしても風が強い!この強い風のおかげで、虫などの害虫は付きにくく、雑草も余り生えないということです。



そして、今回我々に畑を紹介してくれたのが、醸造家ベルナールさんです!ビアンコ・ロッソでもおなじみのレサリスシリーズやフィトゥーのワインも、実は現場では彼が手掛けたワインなのです!とても感動的な出会いでした。ワインに大きな情熱を感じていて、「ボクの仕事は何かと聞かれると、ワインのデザイナーだって答えるんだよ!」と言いながら、ワイン造りがどれだけクリエイティブなプロセスであるかを語ってくれたあと、土壌やブドウの話など、熱熱と説明をしてくれました。



ご覧の通り、草は生えてないですね。土壌は頁岩、花こう岩、片岩、石灰岩、などが混ざっています。これらはブドウに多くのミネラルを与えます。

非常に感動的な訪問でした。もうすぐ、この畑のすぐ近くに、ワイナリーが完成します。楽しみですね!
  


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 12:15Comments(0)イタリア・スペインの旅

2010年02月09日

イタリア・フランス出張便り

イタリア・フランスのワイナリーを巡って参りました。これから順番に、旅の記録を残していきます!

①フランソワ・リュルトン

まず到着したのはフランスのボルドーです!皆様もご存知、ボルドーと言えば、ブルゴーニュと並んで最も重要なフランスワインの産地。



18世紀に完成されたボルドーの街は、嘗てイギリスまでワインを運ぶための通路として重要な役割を果たしたジロンド河へと続く、ガロンヌ河を見晴らす形であります。
近年ユネスコ世界遺産にも登録され、街は非常に綺麗に整備されています。

ここに来た目的は、ずばりフランソワ・リュルトン社!彼はボルドーの中でChateau Rochemorin,Chateau Bonnet, Chateau La Louvierの3つの有名シャトーを持つ、ボルドーの有名貴族アンドレ・リュルトン本家の長男ですが、彼の選んだ道は一から
新たなワインの可能性を見出すことに有りました。彼独自の会社、フランソワ・リュルトンを立ち上げ、ボルドーを外れ、南フランスを始めチリ、アルゼンチン、スペイン、ポルトガルの地でロープライスかつハイクオリティーのワインを生産しています。





そんな彼の本社はボルドーの街を少し離れたところに位置します。





オフィスの中のところどころに見かけるアート作品。毎年年明けには新しいアートのポスターが届きますが、きちんとアートにも目を向けているところがさすがフランス人ですね。下のものは、ボルドー出身の若手アーティストがリュルトンの世界各国の会社を訪れ、働く全ての職員のポートレートを描くというプロジェクトの作品のひとつ。



彼は和歌山にも以前一度来てくれたことがあります!とても好印象をもってくれていました。
一日目は、彼らがリリースしたばかりのワインを始め、何種類ものワインをテースティングした後、今後の共同ヒミツプロジェクトについてみっちり色々な部署の人達と話しこんできました。どんなプロジェクトか、それは乞うご期待!

  


Posted by ワインと食材の店 ビアンコロッソ at 18:37Comments(0)イタリア・スペインの旅